#192 パレスチナ自治区へ inイスラエル(3) 2018.6.23
- 2018/06/25
- 12:00
本日は土曜日。
日没まではユダヤ教の安息日のシャバットにあたるためトラムや新市街のお店などユダヤ教系の機関は全て停止。
そこで今日はパレスチナ自治区へ向かうことにしました。
パレスチナ自治区といってもその区域は大きく、今回向かうのはその中でもベツレヘムという街です。
紛争ど真ん中のガザ地区ではないのでご安心ください。
ガザ地区はググって頂くと分かりますが全然違う場所です。
そして想像とは全く異なる世界がベツレヘムにはありました。
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▼徘徊メモ
・行き先:エルサレム→ベツレヘム(bethlehem)
・手段:路線バス
・料金:6.8シュケル≒204円
・時間:30分〜45分
↓移動図
↓地図マップ
(英表記はMaps.me上の表記)
・茶色:入域ゲート
Bethlehem Checkpoint 300
・オレンジ:エルサレム行きバス発着
往路復路同じバス停。
Maps.me上は「Bus Stop」
・ピンク各種:バンクシーアート
1.バス停の上のピンク:兵士のセキュリティチェックをする少女(お土産屋内らしいが我々訪問時は閉店で詳細分からず)
2.その右:防弾チョッキのハト
3.右下:ハートを出す天使
4.最右:花束を投げる少年
・左の赤:生誕教会
Maps.me上も「生誕教会」
・右の赤:ミルク・グロット教会
Milk Grotto
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ベツレヘム行きのバスはダマスクス門前のバスターミナルの21番プラットフォームということですが、
簡単に見つかりました。
バス番号は231。
でした。どうせならバス番号も21にしていただきたい。
場所ここ。
バスのおっさんは大変に親切で、おいでおいでしてくれました。
料金6.8シュケル。
イスラエルにしては良心的。
バス内は冷房快適。
アジア人は我々のみで、あとはパレスチナ住民と思われるムスリムの方々でした。
この子もパレスチナの子なのかな。
天使過ぎるんですけど。
ふと気付いたのですが、バスは一路南方面を目指すのですが、ちょっとベツレヘムとは違う方向へ向かってます。
GoogleMapに表示されてるルート通りに行くと入域チェックポイントを通るのですが、
結果
こんな感じのルートを通ったので入域チェックポイントを通りませんでした。
ノーチェックでパレスチナ自治区へイン出来ちゃいましたが大丈夫なのでしょうか。
こんな感じ。
えっと、、、ぜんっぜん普通の町ですね。
丘にある街なのでアンマンに雰囲気が似ています。
観光客も歩いていて、ひとまずは身の危険は目には見えません。
そしてバスを降りるとそこら中からタクシー運ちゃんが次々と湧いてきて怒涛の「タクシータクシー」コールが巻き起こります。
ここベツレヘムには各所に分離壁アートならびにバンクシー氏が手掛けたアートが点在しており、歩くにはしんどいのでタクシーをチャーターするのが王道のようです。
ただ私はパレスチナ分離壁沿いを歩きたかったので、タクシーは使わずに徒歩で北上。
最初に来たのは「兵士をセキュリティチェックする女の子」。
品は出ているのに入り口がしまっていました。
うーむ。ここに鴨が葱背負ってやって来ておるというのに。
そこからもうちょっと北上すると
早速見えてきました。
パレスチナ分離壁です。
高い。。。ですね。
ベルリンの壁より全然高いです。
監視カメラがゴリゴリつけられています。
ベルリンの壁とは違い今まさに人々を閉じ込めている壁です。
このエリアには分離壁の至る所に、メッセージと壁画が描かれています。
"Wall and peace"
"When Mc Donald is on the other side of the wall of your outdoor prison."
パレスチナの旗を喜びとともに掲げるムスリムの女性
他にも多数。。
ところどころにショップがあります。
驚くのは、観光客商売とはいえ、店員も子供も結構英語が通じるということ。
教育水準が高いのではと思います。
ウォールアートやバンクシーアートが絵葉書などいろいろなアイテムになっております。
引き続き分離壁。
"MAKE HUMMUS NOT WAR"
兵隊と少女
"I'm what you face when you face in the mirror. Long as you live I will still be here."
"PEACE IS NOT ALWAYS WELCOME."
"MONSTERS ARE PEOPLE TOO
PEOPLE ARE MONSTERS TOO"
"Downtrodden&Broken"
"JUST REMOVE IT"
壁をこじ開けたい天使たち
"DID YOU LEARN NOTHING FROM WARSAW GETTO?"
壁の上=雲の上から梯子を下ろす様子
ネルソンマンデラ氏の言葉
トランプ氏の風刺はやはり多いです。
そして浅はかな理解でここに来てしまっていることに大変なもどかしさを今更感じています。
さらに北上すると壁は遠くなり、そして無表情な鉄の壁になりました。
ベツレヘム北の入域ゲートがあります。
ここはイスラエル側からパレスチナ側に入るゲートのパレスチナ側です。
そのためか警備員もおらず、いるのはタクシーの運転手のみ。
凄い勢いでタクシータクシー取り囲まれます。もうちょっとじっくりゲートを拝見したかったのですが、諦めました。
乗用車の入域ゲートです。
驚いたことにかなりの数の車が往来しています。
みな入域出域の許可証を持っているのだとは思いますが、こんなに多くの出入りがあるとは思っていませんでした。
ベツレヘムのスーパー。
普通のスーパーでした。
物資不足の雰囲気は一切ありません。
この辺りは分離壁はないですが、街中の壁にメッセージが描かれています。
有刺鉄線で遊ぶ男の子
こちらはバンクシー氏の作品です。
平和の象徴であるハトが防弾チョッキを装着。さらに銃口が向けられている。
私のブログにもこれまで何度か登場しているバンクシーBanksyさんですが、イギリスの覆面芸術家さんです。
性別も、単独なのか複数なのかも不明らしいです。世界のあちこちで、ストリートアートをゲリラ的に描いています。パレスチナ問題に関してもエルサレムの周りやガザ地区にも多くのアートを残しているのだそうです。
ここからはタクシーで移動です。
ベツレヘムの街は思っていた以上に高低差があり、夏場に次の場所に向かうのはかなり大変そうなのです。
その場所が、一番有名なこのバンクシーアート。ガソリンスタンドの建物の外壁にあります。
この少年は何歳くらいなんでしょうか。
もっともっと家族や友達と楽しく笑ってなきゃいけない年頃のはず。
火炎瓶なんかじゃなくて、人々を笑顔にする美しい花束を、投げたいはずだよね。
モノクロのイラストの中で、花束だけが現実の彩りを称えています。
運転手はその後こちらの壁画も見せてくれました。場所は冒頭地図参照。
ハートをばらまく天使。
真ん前に色々積まれてますが。
さて、この流れで街の中心にある、キリスト教の二つの聖地へ向かいます。
ヘロデ大王がイエスを殺すために命じた「幼子は全て殺せ」という大虐殺が実行されている間に聖母マリアがこの場所に避難をしたそうなのですが、その際に聖母マリアの胸から母乳が一滴洞穴の床に落ち、そこが白く染まったという物語にこの名前は由来するのだそうです。
二階のテラスからはベツレヘムの街が見渡せます。
ここはミルクグロット教会から街の中心広場へ戻る道。
実はミルクグロット教会まではタクシーで向かったのですが、運転手とナンセンスな料金論争になってしまい(こちらの手落ち)、もう徒歩です。
オリーブの木の工芸品がたくさん売られています。
なんだかんだでヨルダン来てからサンドイッチ以外のTHEアラブ料理を食べていませんで、ここらでそれっぽいの注文しました
45シェケル≒1,350円。
やはりレストランは高い。。。!!
お目が高い本日のぬこ。
ちょっと痩せすぎ。
からの、もう一つのキリスト教聖地、生誕教会に参りました。
ここ、、、その名の通りキリストが生まれた場所とされています。
昨夜の日記に記載した背景もあり、「ベツレヘム」という地名は私の脳裏に焼き付いています。
ここが、、、キリストが生まれた場所。。。
みなここでこの床の星に額をつけ、一心に祈りを捧げていらっしゃいました。
すごくないですか、この潔さ。
気づきましたか1枚目の写真の右の文字。
「STAR COFFEE」になってます。
店員のお兄さんのテヘって声が聞こえて来そうですが、国際司法は孫の代まで寝下座を要する鉄槌を下ろすと思いますよお兄さん。
もう一軒、AFTEEMという、とあるブロガーさんがめっちゃうまいと言っていたファラフェル屋さん(ひよこ豆のコロッケ)。
普通でしたごめんなさい。
ヨルダン・アンマンのHashem restaurantの方が断然私の好みでした。
その後はバス停まで一直線で戻りました。
そこまでの道中はもはやベツレヘムの竹下通りのような感じで、ここがパレスチナ自治区とは決して思えない物資の豊富さと、人々の笑顔で溢れた街並みでした。
これはバス停手前のシティセントラル周辺の様子。
帰りのバス。
17:00頃にバス停に来たらすでにバススタンバイ済みで、まもなく出発しました。
すみません時刻表は不明です。。
そして復路。
やはりベツレヘム北のチェックポイントは通らないのですが、北西の高速料金所のような場所がチェックポイントになっているようで、
ここで検問となりました。
小銃を構えた兵士が数名バスに乗り込み、各自のIDチェックを始めます。
我々日本人はパスポートを見せるとすぐに終了ですが、他の皆さんは一人一人時間をかけてチェックされていました。
そんなこんなでエルサレム帰還です。
ベツレヘム。
今回は数時間のみの滞在でしたが、他にもまだまだ多くのメッセージがこの分離壁には刻まれています。
現在進行形で情勢は変化しているパレスチナ問題。そのいまを垣間見ることができて本当に良かったです。
ベツレヘムの人たちはとても親切で、日本人であることがわかるととても嬉しがってくれました。
隔離壁の内側には、(少なくともここベツレヘムは)アンマンやエルサレムとなんら変わらない普通の人々の生活があり、笑顔がありました。
そこにいま壁なんて無いかのように。
パレスチナ問題はご存知の通りとても複雑ながら民族問題の観点で大変に重要な問題です。ただ日本人にとっては距離的にも宗教的にもとても遠く、どう接するべきかが分かりません。
ただ一つ思うのは、パレスチナの実情をまずは知らねばなと、思う次第です。
「イスラエル=正義、パレスチナ=テロ、ひとまず危険」
極論のように聞こえますが実際私もなんとなくこのようにしか思っていませんでした。
願わくば、もっともっと理解を深めて再訪したい。そんな場所ばかりではありますが、ここベツレヘムは尚更でした。
この日はその後、夜の嘆きの壁を見学し、明日に備えて就寝でした。
明日は、、、すみません急にテンション変わりますが死海に行きまーーーす!!!
明日もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
トダラバでした。
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