カッチ地方の図。
この図の通り、カッチは北のパキスタン国境に近いエリアがカッチ大湿地というエリアになっており、雨季の間は緑生い茂る大湿原、そして乾季が近づくと水が引き、一面真っ白の塩の世界になります。
※大塩原という言葉は私が日記タイトルの収まり都合で勝手に作った造語であり、通称「ラン・オブ・カッチ」「ホワイトラン」などと呼ばれてます。
今はまだベストシーズンの乾季と言うには早いですが、
この塩の世界を是非とも見たく、
本日は北カッチ=バンニ地方というエリアへ向かいます。
バスで行くことも不可能ではなさそうですが、日帰りが出来ないかつ現地の宿は超高級リゾートホテルしかないそうなので、宿でリキシャをチャーターしました。
昨夜のトントン拍子の結果、
スーパーガールMさんと二人旅です。
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▼徘徊メモ
・行き先:カッチ湿原
・手段:リキシャ
・料金:2300Rs(かなり値上がりしてる)
・時間:片道だいたい3時間
↓カッチ地方北エリア地図マップ
(英表記はMapsme表記)
・各テキストは村の名前
ルドラマタ Rudramata
スムラサール Sumerasar
ニローナ Nirona
ビリンディアラ Bhirendiara
カウダ Khavda
ルディア Ludia
ホドゥカ Hodka
ゴレワリ Gorevali
ドルド Dhordo
・右上赤:カーロ・ドゥンガルサンセットポイント
Kalo Dungar
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朝ごはん。
宿周辺には朝から開いてる食堂的なものが見当たらず、八百屋でトマトとバナナを買ってかじりました。
思った以上に美味でした。
本日のリキシャ。
右が運転手、左がガイドさんで英語OKです。
もともと先人ブロガーさんの日記で1200Rsと聞いてたのが2300Rsだったのでもしやこのガイドの料金が上乗せされてる?と思いましたが(てか実際そうなのかもですが)、
ただ、結果、ガイドがいてくれて良かったです。
ガイド、出発してまもなくMさんに夢中。
まあMさんももはや本日どこぞの姫かのような出で立ちなのでしょうがなかろう。
Mさんの本日の御衣装はミラーワークをあしらった素敵なサリー(?)です。
北カッチへの道はかなり舗装されてます。
パキスタン国境への道ということもあって軍用車両なども通るのでしょう。
そしてこんな感じでガイドさんが周辺の人々に声を掛けまくっては友好関係を築いてくれるのでありがたいです。
こちらはなんたら民族の遊牧民の方だそうです。
ガイド「ラクダに乗って移動するんだよ彼らは。今日は○○という遠い村からやってきたんだって!」
ヘェ〜なんて我々が感心してると
遊牧民さんは後ろから来たバスに乗って行ってしまいました。
おいラクダはどうした。
ガイドの説明内の○○部分はガイドがMさんにばっかり説明するので私が聞き取れない部分です。
ヤギたち。
ラクダたち。ちょっと遠いけど。
分かりますか、このラクダたち、
全員こっち観てます。
ガイド曰く「太陽の方向を向くんだよみんな!」
そうなんですね。
私「なんで太陽の方を向くんですか?」
ガイド「わっはっはー!太陽の方を向くんだよー。」
左様ですか。
※Mさんが聞いたら違う答えだったかも。
途中休憩。
幹線道路の分岐点となるビリンディアラという街にて。
ここまでほとんど店がある街がなかったです。
本日のガイド。
大変陽気です。
陽気すぎてたまにポカンとなりますが、
こんな風にすぐさま村の人々とニッコリ出来るのでその点は大変助かります。
このお二人はムスリムです。
カッチは場所柄歴史柄、イスラム教徒が多いのですが、さすがはカッチ、白装束にお洒落なストール、が主流です。
本日の行程は村を二つほど見学の後に大塩原という行程でして、その一つ目に今向かってます。
場所的にはビリンディアラ村なのですが、幹線道路から
もはや道ではない道を進んでおり当然Mapsmeなぞには存在しない集落です。
が、
いま集落の人たちはお出かけ中だそうで、
中には入れませんでした。
こういうこともあるのですね。
村巡りの難しいところです。
追いかけてくる集落の子供たち。

とても元気です。
ところで動画内、見えますか砂埃。
グジャラート州入ってからというもの砂埃の粒度が大変細かく、もはや「粉」なんすよ。
これがすんごい目と器官を襲うのです。
そして道無き道を抜けたら我々の座ってたとこ以外の席は黄土色に染まってました。
ガイドさん、
別の村に行こう、ということで村人を一人拾いました。
彼の集落に行くようです。
大丈夫かこれ。場面で適当に決めてないか?
と思いながらたどり着いたこれまた道無き道の先の集落。
メグワル族の方が住まう大変素敵な集落でした。
お出迎えのおばちゃん。
凄くないですかおばちゃん。
これ普段着ですからね。
まさに昨日、スルジャンミュージアムで見学したような世界が現実に存在する事を知ったのでした。
集落の長?
のお宅で、次々とお宅の隅に積まれた山から引っ張りだされる宝石のような品々。
服(民族衣装)だったり、
敷物だったり壁飾りだったり、枕カバーからベッドシーツまで、様々な姿をした刺繍たちがこれでもか、と出てきます。
凄い、凄すぎる。
もちろん物にもよりますが、おばちゃんが数週間、中には数ヶ月要して作り上げていくんですって。
一日の作業時間は2,3時間。
朝は乳搾りから食事の用意、家事をこなして子供の世話や掃除といった日常の隙間時間を使って、少しづつ作り上げていくんですって。
ほぇー。。。
と呆然としてる私の横でMさんはもう目が星でした。
花とゆめコミックスかのように目が星でした。
ベッドシーツ吟味中のMさん。
先日とある街でベッドシーツ買ったばっかだそうです。
えっと、ベッドたくさんあるのかなっ。
結局Mさん、大きなタペストリー(これほんと素敵だった)ベッドシーツ二つとバッグ三つお買い上げ。がーさす。
なお繰り返しになりますが、
見ての通り本日のMさんの御衣装が姫仕様です。お陰様でここを含め、現地民の反応が非常に良く、皆様に良くしていただいたんじゃないかと思います。
Mさんがヒンディー語を多少喋れるだけでなくどんな人にもグイグイコミュニケーションしていくのも凄いです。
ということですみませんが私は日陰から、
Mさんがいる日なたの景色をパシパシシャッター切ってます。
※お写真は現地の方の承諾を確認してからにしてます。写真を嫌がる方も半々くらいの割合でいらっしゃいました。恥ずかしさからと、宗教校の理由から(特にムスリム)と、です)
そして次々と着せ替え人形になるMさん。
メグワルの方もこんな色白美人に自ら作ったお洋服を着て貰えるのが楽しいのでしょう。大変に場が盛り上がります。
これ私一人で来てたら大変に盛り上がり損ねたでしょう。
坊主頭の小汚いオジキにキラキラお洋服なんてただのギャグですからね。
Mさんいいよいいよ!
もっと着てもっと着て!
(Mさん、すまん。私も楽しい。)
ところで僕、それ商品だよ。
お隣のお宅にも御呼ばれ頂きました。
てか先ほどガイドが拾った彼の家がここみたい。
この壁の絵(土壁絵=マッドワークと言うそうです)、彼が書いたんだそうです。
中ではお母さんたち皆さんが温かくいや爆睡中やん。
こら君無理やり起こすんじゃないよえなに?みんなそそくさと起きて配置について、、あ、観光客慣れしていらっしゃる。。
まずはお婆ちゃんが早速刺繍の光景を見せてくれました。
動画にすれば良かったなぁと言うのとちょっと暗くなってしまったので分かりづらいですが、刺繍スピードめっちゃ早いんですよ。
トントンとんとん進んでいきます。
でも刺繍のデザインが凄い細かいので、先ほどの説明のように数週間から数ヶ月、掛かっていくんでしょうね。
こちらはお姉ちゃんかな。お母さんかな。
やや不機嫌ながらガシガシ手作りアクセを売り込んでくるあたりに家計を支える強さを感じさせます。
にしても、
ちょっとお昼寝するにはお洋服が豪華過ぎないでしょうか。
手作りアクセたち。
やや不機嫌ながらアクセをいじる横顔は嬉しそうでした。
素敵。
さらにお隣のお宅へ。
ここではおばちゃん二人がMさん見るなり目をキラッキラさせて、着せ替え大会勃発。
家の奥からでかいカゴ二箱引っ張り出したおばちゃん。
着せ替え祭中。
その後はビーズアクセサリー祭。
こんなサンダルのように足の甲につけるアクセサリーもありました。面白い。
唐突にこんなお人形も。
ミラーワークや刺繍がとても素敵なのですが、残念ながらチャンディーガルの廃材さんみたいな表情をしています。
インドのお人形はみんなこんな感じなのでしょうか。
※通算三度目の参考画像 チャンディーガルの廃材さん
ここらでこちらの集落とはお別れ。
皆さんありがとうね。
なおアジア人が珍しいのでしょう。
二軒目お邪魔するときは一軒目の皆さん全員いらっしゃり、三軒目お邪魔するときは一軒目二軒目の皆さん全員がいらっしゃり、村人総員出動状態でした。
続いての村見学。
ビリンディアラから西へ程なく進んだところにあるホドゥカ村(Hodka)の近くの集落です。
こちらもメグワル族の集落だそうです。
刺繍の実演や生活の様子は先ほどの集落でじっくり見学させていただいたので、今回は刺繍テキスタイルをメインで見学。
ということでおばちゃんが二人登場し大張り切りで秒速2点のスピードでどんどんステキな刺繍たちが山積まれてきます。
左のおばちゃん。
お洋服の輝きもさる事ながらこの腕輪。。!!
右のおばちゃん。
気づきましたか、てか私の補足が遅れましたが、メグワル族の女性は鼻に大きなピアスをつけています。綺麗に輝いてます。
あっという間に刺繍たちの山はギルナール山の如く立ち上がり
崩れるよねー。
もうどっからどこまでが左のおばちゃんので、どっからどこまでが右のおばちゃんのか分からなくなったところでタイムアップ。
Mさんお買い上げならずでした。
私目線で見ても、デザインや刺繍はステキなのですが、肩紐が頼りなかったり、といったもう一歩頑張って欲しいアイテムが多かったように思います。
とはいえ、
たくさんの商品、しかもきっととてもとても長い時間を掛けて作り上げた、きっとおばちゃんたちにとっては愛着もあるだろう商品を惜しげもなく見せてくれ、写真も承諾頂いたおばちゃんたちにはとても申し訳ないです。
何か買ってあげたいけど。。
昨日見学したスルジャンの活動は、確かに、この地の女性たちの伝統を生活の支えとして育てていくのに重要な支援なんだなと思わされました。
この旅では伝統工芸に触れる機会がほとんど無かったのですが、こうして向き合ってみると、伝統工芸って、本当に本当に難しいですね。
その後はひたすら西進し、
やってきました大塩原へのチェックポイント。
この大塩原は広大も広大なのですが、その北はパキスタンとの国境になっているためこのエリアは軍の管轄下なのです。
このチェックポイントでパスポートを提示します。
昔はパスポートコピー、ビザコピーが必要だったみたいですが、今回は不要でした。
地図でいうとイマココ。
もうまもなく大塩原です。
ゲート通過後はひたすら一直線。
うーん、なかなか大塩原は見えないなぁ、と私が座ってる右側を見て唸っていると、
Mさんが座る左側はすでに塩の世界でした。
え、なにこの不意打ち!
てか、
すんごぉぉぉぉおおおおおーー!!!!
これが、カッチ湿原の乾期の姿、
カッチ大塩原(造語)です。
思った以上に、、、白い。
いえね、
期待していたとはいえ、今ってベストシーズンではないんです。今はまだ雨季から乾期に変わるところで、まだ一部水が残っていて一面白ではないんだと思ってました。
(なおもう少し前の時期だと一面が水となり鏡張りになるそうです)
塩。
超しょっぱい。
もう、360度、白。
よくウユニと比較されて「まあウユニほどじゃないけどインドにしてはまあいいよねー」とか書いてるどこからなブログは多いですが、私がウユニよりも凄いと思うのは周囲に山がないので地平線が凄いこと。
なお頃合いは夕暮れ前。
動画の通り、西の空は準備万端です。
あれなんだろう。
ああ、インド人でした。

こう言うの好きね、貴方達。
夕陽とラクダ。
夕陽と私。こういう時だけしゃしゃる私。
これとかもう、中学生ですよね。
厨二病を地で行く私です。
Mさんが逆ナンしたムスリム。
もちろんメンズはイチコロでシャッターOkです。
なお上記数枚の写真の画質が格段に良いのはMさんデジカメでございます。感謝。
そんなMさんは逆ナンするし逆ナンし返されるしで大忙しです。
こちらはカッチ民族さん達に逆ナンされるMさん。
その流れでラクダとポーズを決めるお母さんたち。
えっと、たぶんそこ有料ですよー。あ、気にするな? そうですかそれはそこでしょげくれてるラクダ使いの方に言ってくださいね。
なんてやりながら、
地平線の彼方に陽が落ちていきました。
ありがとうございました。
私のインドの最後のハイライトが終わりました。
さようなら、インド。
さて、帰ります。
もう夜です。
星、めっちゃ綺麗でしたよ。
ね、綺麗でしょう。
帰りは2時間くらいかな、かけて宿まで戻ってきたのでした。おしまい。
いっやーほんとね、良かった!!
ビリンディアラ村(の近くの集落)、ホドゥカ村(の近くの集落)、いずれもメグワル族の民族衣装がとにかく綺麗でした。
みんなとても優しくお出迎えしてくれましたし、作業の様子も見学できましたし。ちょっと商売っ気が強かったですが、昨日のミュージアムのおかげで複雑な背景があってのことだと身をもって体感できましたし。
そしてこれ、私一人じゃ無理でしたね。
Mさんの太陽のような笑顔とヒンディー語で懐にグイグイ入り込むパワフルさあっての盛り上がりでした。
またガイド(Mさんに惚れ惚れ)が随所で集落の人を繋いでくれてのものでした。
Mさんに感謝。
ガイドにも感謝。
最後お釣りをチップとして求められたのはお約束ですが。
さて、
明日はカッチ最終日です。
カッチ地方のまた別の伝統工芸、ローガンアートと、アヒール族が暮らす村を自力で訪れてみようかと、、あ、Mさんも行きたいって?
あ、分かりました。
えっと、ぜひ宜しくお願い申し上げます
m(__)m
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