#355 ゾロアスター教に触れる一日 /ヤズドinイラン(15) 2018.12.3
- 2018/12/07
- 07:00
ご存知ですか、ゾロアスター教。
アゼルバイジャン下調べ中にその存在を知り(申請ビザの誕生日間違えて入国出来ず)、その後インドでもゾロアスター教寺院を見かけてました。
「火を信仰の対象としてる宗教」
というくらいしか理解してませんでしたが、
このヤズドはゾロアスター教の聖地でもあるという事で、ちょっと今日はそのゾロアスター教の世界観を見学してきました。
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▼徘徊メモ
・行き先:ヤズド市内
・手段:バス&徒歩
・料金:バス1乗車5,000リヤル≒5円
・時間:ー
↓ヤズド地図マップ
(英表記はMapsme表記
・オレンジ:長距離バスターミナル
Central bus station
・右下ピンクのバスマーク:沈黙の塔行きバスが出るバス停
Bus to tower of silence (no.252)
・下のピンク:沈黙の塔
Tower of Silence
・青:宿 Friendly Guest House
ドミ一泊6ドル
・すぐ左の赤:マスジャデ・ジャーメ
Jameh Mosque
・その下の赤:アミール・チャグマーグ広場
Amir Chaqmaq complex
・左の赤:ドウラト・アーバード庭園
Dowlat Abad Garden
・右下の紫:ゾロアスター教寺院
Ateshkadeh (Zoroastrian Fire Temple)
・その左の赤:ゾロアスター教博物館
Zoroastrian Museum
※当記事のイランリヤルの円換算レートは私がテヘラン国際空港で両替した1ユーロ≒125円≒125,000リヤルにて換算記載しております。
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今日も元気に朝からキュウリをかじってるMaaedaKです。
いやーびっくりしましたよね、
スタッフのお姉さんに「なぜあなたはナイフを使わないの?」と言われた時は。
キュウリ一本丸々出されたらコレじゃ無いですか。ねえ?
つい
「This is a Japanese traditional style!」
とか言っちゃいました>すみません日本の皆様。
そして午前中はバザールもぼちぼち営業しており、
(このハンモック良くないですか。。!)
超絶良い香りに誘われて思わず買うてしまいましたわ巨大パンお値段なんと5円!!
驚愕です。
こんな感じで窯の天井にまでパチィーン!言うておっさんがくっつけてる姿が面白いです。
天窓からの光が素敵だったので
パンを掲げてみたらこのあと自重で崩壊してしまうほどもっちり柔らかいパンでした。
30分くらい、
パンを齧りながらやって来ましたは
ゾロアスター教ミュージアム。
入場料160,000リヤル≒160円でした。
さて、
そろそろこの辺りでざっくりゾロアスター教とはなんぞやを、
今回は「驚くほどわかりやすい世界史と現代時事!!」様と毎度御礼Wikipedia先生より参考にさせていただきました。
<概論>
ゾロアスター教は、古代イラン人のゾロアスターが創始した宗教で、最高神アフラ=マスダを信仰する一神教です。 また、火を崇拝することから拝火教とも呼ばれています。
【起源】
・開祖はザラスシュトラ(ゾロアスター、ツァラトゥストラとも)
・紀元前630年に生まれた説と紀元前1200年頃に生まれたという二説
・場所はイラン高原西部説など多数
・世界最古の一神教。
・仏教、キリスト教、マニ教より歴史は古く、これらの宗教に大きく影響を与えた宗教。
【教え】
・光明神アフラ=マスダと敵対する暗黒神アーリマンの二神が存在する二元論的世界観。
・一神教。
・昼と夜の交代を二神の抗争ととらえ、終末には救世主が現れて、最後の審判が下されアーリマンが打ち負かされるとしている。このような世界観はユダヤ教やキリスト教にも影響を与えている。
・火だけでなく、水、土、風と言った自然も神聖視する。
【祭儀】
・火を扱った祭儀が多いのが特徴。
・悪魔を払う、供物を焼くなど儀式では火が頻繁に使われたことから拝火教とも呼ばれている。
【歴史的な出来事との関連】
・アッシリア帝国滅亡後にイラン高原を支配したメディア王国支配下でイラン人に広がり、イラン人が立てたアケメネス朝ペルシア(ペルセポリス の時代です)で広がる。
・アケメネス朝がアレクサンドロスに滅ぼされた後はサーサーン朝で再度国教となる。
・その後イスラム教がイランに進出。当時のゾロアスター祭司には汚職が蔓延しているという状態で、重税や各種制約に苦しんでいたゾロアスター教徒はイスラム教徒へ改宗していく。
ややしっかり目に書いたのは、このミュージアム、思ったより情報が浅くてこの展示だけでは「?」が多かったのです。
といってもいきなりこんなに説明されてもそれこそ「?」だと思うので、
ひとまずは『イスラム教が生まれるよりもっと古くからイランの人々が信仰していた、火を聖とする宗教』くらいの理解できる十分ではなかろうかと。
私的には「火/水/風/土」と言う時点でもう厨二病大爆発!なんですがひとまず控えます。
解説英語が篭ってて何いってるかさっぱりでしたが、とかく火を用いがちなのは分かりました。
続いての展示はゾロアスター教の数々の儀式について。
ここでは詳細の説明は割愛しますが、儀式の解説にかなり力が入っているのがわかります。
火の儀式 Sadeh
水の儀式 Tirgan
新年の夜明けにはこんな感じで村中で火を起こすそうです。どこの村か分かりませんが(さすがにヤズドではないと思われる)、この光景、見てみたいもんですね。
これゾロアスター教の守護霊、Fravahar(プラヴァシ)だそうです。
昨日のペルセポリスのレリーフにもうっすら描かれてました。
各々の箇所に意味があるようですが、また後ほど出てくるのでここでは割愛。
その他、
色々なシチュエーションで執り行う儀式や祭礼が紹介されてました。
なぜか食べ物メインで紹介されてました。
Witnessing(Gavahgiri)
Norooz
意外と色鮮やかな伝統衣装なんですね。
なお儀式の際の衣装(儀式だけかは不明)はこのような純白の服を着るそうです。
冒頭の映像では寺院に灯された炎に薪を焚べる際にこの服を着てらっしゃいました。
寺院。
火水土風の四要素をイメージして?るとかなんとかでこのように四方向に入り口があります。
ってこれ寺院だってこと今気づきました。
見学当時はこれが家だと思ってました。
「冬は寒かろうに」なんて言いながら。
こっちがお家ですね。
家も家で、写真を見る限り寺院と近しく四方向に部屋がありそうですね。
泥と煉瓦で壁を作り、多くのゾロアスター教徒は農業に従事した、と解説さん言うております。たぶん。
ミュージアムはそんな感じでした。
もうちょっとゾロアスター教とはそもそもなんぞや?
に解を見出せるのかなと期待してましたが、もうすこし実生活の方にピントが当てられておりました。
まあでもご教義をガチ解説頂いても1ミクロンも理解出来ないと思うので結果良かったかも。英語できない私は大人しくggrksです。
その足でやって来ましたはゾロアスター教寺院です。
ゾロアスター教の寺院は聖火が灯されているのですが、この寺院の聖火は約1500年も燃え続けているのだそうです。
寺院の頂には守護神さまが。
で、
寺院でございますが、
内部はもうほんとに聖火があるのみです。
そしてその聖火は当然生身で触れられる環境ではありませんでガラスの向こう側にあります。
なので、
じぇんじぇん神聖感ありましぇん。
なぜなら私が写り込んでしまうからなっ!!
(左に引っさげてる袋はみかんです。おやつ。)
なんか、な。。。
えっと。。
ど、動画でも撮っとこうかなっ
うーん。。
なおここは入場料150,000リヤル≒150円と言う観光地でございますので、みんな
聖火の前でハイチーズ、ですよね。
なんというか、
むぅ。
うん、
これは、それっぽいぞ。
なおこちらは聖火に薪を焚べる様子。
ちょっとだけ、ちょっとだけシェフがステーキ焼いてる姿に
さて。
次の目的地、沈黙の塔へ。
ここからは遠いので市バスを拾います。
南東方面へ向かうバスを適当に広い、
この大きなラウンドアバウトへ。
(どのバスもこのラウンドアバウトへ向かうと思います)
ここで252番or449番のバスを拾うんだそうです。
だがしかしですね、
バスが来ない。。。
30分くらい待っても来ません。
しばらくしてると、
ダフメ?(沈黙の塔は現地でダフメと呼ばれている)と声をかけて来た運転手のバスに乗りました。
422番のバスです。
これでも行けました。
バス停があったわけではないのでやはり422は公式なバスではなさそうですね。
とかくこんな感じで、
バススタンドでダフメダフメー言ってたら上手い具合にどうにかなるでしょう。
なんてたってバスは路線番号500番台までありますから。
きっと252、449、422以外にも沈黙の塔に行くバスはありますよ。
はいやってきました、沈黙の塔。
逆光でーす。
塔は北向きなので昼過ぎは逆光注意でございますよ。
入り口。
入場料150,000リヤル≒150円。
さてこの沈黙の塔。
何かと言うと、ゾロアスター教徒のかつての葬儀場です。
鳥葬の。
ゾロアスター教は先ほどの通り火/水/風/土を重要視する教義。このためその4要素を汚す可能性のある葬儀法は否定され、鳥葬と言う方法を取ったのだそうです。
※今ではイラン政府により鳥葬が禁止され、葬儀場が残るのみだそうです。
塔、というか山なんですが、
山に至るまでの道中、建物がちらほら。
昔はこの場所は街から遠く離れていたため、葬儀に参列する遺族の方の休憩所としての建物と、
葬儀を実行する職業ををNesasalarというそうですが、そのNesasalarさんの住居だそうです。
Nasasalarの職につく人は、街に戻ることは許されず、ここでの生活を強いられたそうです、というのも昔は感染症で亡くなる人が非常に多く、感染拡大を防ぐためにそうしたんだとか。
↑解説掲示板より。
内部はかなり崩れてました。
中に入っていいのかどうか不明ですが、内部は食べかすやらなんなら焚き火の後までありました。
よくもまあこんないつ崩れるか分からないようなこの場所で。
こちらにはいかにも観光客向けに復元しました押忍、的な建物。
ミュージアムで見たとおり、四方面に入り口がある建物です。
さて、
そろそろ登りましょうか。
階段一段一段が結構いかついです。
土壁で囲まれています。
葬儀場でございます。
。。。穴。。。ですね。
この穴に、
御遺体を安置し、
ハゲタカさんが召し上がると言う仕様だそうです。
そして残った骨は???な方法で分解し、山の中腹にあったと言う水路に流したそうです。?の部分はなんらかの液体(Limeとか書いてあったけど。。)と書いてました。
ただ、
当時はこのスペースに入ることができたのはNasasalarの人だけであり、実際にどのようなことが行われていたかは謎、とも書いてました。
なんかインドじみて来ました。
まあ、
そんな沈黙の塔です。
塔からの景色。
ヤズド街並み。
白い建物の向こうは砂漠です。
ちょっとガスってて見づらいですが。
すぐ隣なのですが、
意外と夜行バスまでの時間が迫っているためここでおいとましました。
さて、
帰り道はですね。
あっという間に逆ヒッチハイクされました。。
バスを降りたラウンドアバウトを横断していたら、優しそうなご夫婦に手招き頂きまして。メイダンシャビー?(ここに来るバスに乗ったバススタンドがある広場)言うたらウンウン言うので乗り込んじゃいました。
まあタクシーだったとしても大した金額ではなさそうだしね。
そしたらば最後の最後までお金を求められることなく、We are instagram friend!! と(インスタ交換だけしました)見送ってくれた次第です。
ああなんてステキな国なんでしょうか。
御礼にみかんを差し上げたかったのですがついさっき最後の一個を食べてしまったのが悔やまれます。
その後も適当にバスを拾い、宿へ帰還。
沈黙の塔、
タクシーでいくらかかるか分かりませんが、トータル25,000リヤル≒25円で往復出来ちゃいました。
バスは一回5円なのでもはや数打ちゃ当たるノリで生きたい方面へのバスの乗りまくってけばなんとかなると思います。
「乗りまくってけば」を
「乗りまくってケバブ」と変換するこのバカiPhoneが私は好きです。
さて、
ヤズドバスターミナルへ向かいます。
今回もバスで行きますよー。
ダウラトアバド庭園(Dowlat Abad Garden)近くのバススタンド(
ایستگاه سه راه شنه)まで行き、
そこから
西方面の道路を渡り、
南に向かうバスを拾います。
バススタンドには優しい案内係がいるので聞いてみてください。
私は「道路の向こう側に来るバスは全部バスターミナルに行くから!」と言われ、とりあえず来たバスに乗ったら本当にバスターミナルまで行きました。
ターミナルはペルシア語でテルミナーレなので乗車時に運転手に聞くと確実かと。
なお上記全体図の①②ですが、
ぱっと見F91こと「491」のバスは一発で①②をクリアします。
マシュハドまでは結構な距離があるので、思い切ってVIPにしましたよ。
出発は19:00。
これはきっと、
前回のタブリーズ→シーラーズの時と同じようにVIP弁当出るかな♪と期待して夕飯抜きで臨みました。
お菓子乙!
メルスィーでした。。。
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