#362 消えた海の船の墓場。inウズベキスタン(2) 2018.12.10
- 2018/12/14
- 07:00
本日よりウズベキスタン編本格スタートです。
まず目指すはウズベキスタン北東、カラカルパクスタンという未承認国家にある、アラル海という場所。
本旅初の未承認国家です!
と言いながら昨夜、
今いるここがすでにカラカルパクスタン共和国であることを知った私です本日もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
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▼徘徊メモ
・行き先:ヌクス→モイナク Moynaq
・手段:バス
・料金:15000スム≒210円
・時間:4時間 13:00発、17:00着
↓バス乗り場
この左のオレンジ。
↓モイナク地図マップ
(英表記はMapsme表記)
・オレンジ:バススタンド
Avtovokzal
・緑:かつての映画館廃墟、現カフェ
Berdakh
・青:宿 Hotel Muynak
ダブル一泊100,000スム
シングルルーム無いっぽい
・赤:船の墓場 展望台
<詳細>
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今日は朝も早よから銀行で両替をすべくバタバタしました。
銀行へ行って、
両替する。
ただそれだけなのですが、
大変に心身堪えました。
なんてったって、
超絶寒い。
耳がパキパキっと凍ってそのまま砕け散るかと思うたわ
伝わらないだろうけど。
そしてBANK書いてあるのに
「ノーエクスチェンジ」
言われたり、
エクスチェンジOKと書いてあるのに(だから)おっさんが紙袋に溢れんばかりの札束提げて窓口前で待ってたり、
はたまた朝9時から営業って書いてあんのに「9:30まで準備中よ」
言われたり。
最終的に、
宿の2軒隣の銀行で、ユーロをウズベキスタンスムに両替できました。
公定レート1ユーロ9400スムくらいに対して両替レート9200スムです。
なかなか悪くない感じ。
なお60ユーロ両替したら
札束が大変なことになりました。
552,000スムなのですが、
1000スム札52枚、
5000スム札100枚来ました。
。。。どうなっているんでしょうかこの国の経済。
その後、宿代100,000スムということで一気に5000スム札が20枚無くなりました。
なんかいちいち一喜一憂しますね。
ヌクスからモイナク行きのバスは、
9:00と12:00にあるそうです。
先人各位のブログでは「バザール脇のバススタンドからバスが出る」「バザール脇のバススタンドからバスが出る」って書いてますが、これみんな『バザール脇のバススタンドからバスが出る』で分かるんでしょうか。
それとも「この文言から探し当てていくのが旅ってぇもんでしょう!」って感じなのでしょうか。
宿の兄さんに聞き
冒頭地図の中央のオレンジの場所だと言われてようやく分かりました。
で、
まあまだ11:00ですしね。
バスが一台もいなくても気にしない。
8000スム≒112円。
量の割に安くないな。
頼んでもないのに出てくるパンは別料金なのかな。
あとで知りましたがこれ「ラグマン」というそうです。
中央アジア風うどんですって。
なんというか、中国が近づいてきてる感じする。
さて11:45。
そろそろバススタンドに戻ってみます。
バスがいますね。
私「モイナク?」
おっさん「ノー」
私「。。。モイナク?」
おっさん「ノー」
えっと。。
どうしよう。
っとそこへ現れるは通りがかりのウズベク人。そうでした、ここは人心優しきウズベキスタンでした。
彼ら曰く、
バスはここじゃなくて、向こう(西)の方だという。
普通これだけじゃピンときませんが、
地図マニアの私はピンときました。
これ、
ホジェリからここ来た時に到着したミニバススタンドのことじゃないか?
ビンゴでしたー!
幸い私がいたバススタンドからは幹線道路一本だったので、適当にミニバス乗ったら無事ミニバススタンドまで着きました。
いやーこのタクシーミニバスだらけのカオスの中から目当てのバスを見つけた時の安堵感ね。
なんかこの感じ、
インドに似てる。
カレーの匂いはしないが。
ということで、
9:00発のバスは知りませんが、
12:00発のバスはヌクス西側の
この左のオレンジですよー。
中央のオレンジじゃないですよー。
Mapsme上に表記なしなので以下拡大地図にて近くの建物名で検索ください。
で、
バスは客が集まるのを待ったのか、そもそも定時がそうなのか、まあ後者であることは考えられませんが、13:00に出発。
道中の風景はずっとこんな感じ。
工程は、
ヌクスを出てホジェリ(Xojeli)を抜け、中間地点コンギラド(Qon'irat)を通り、モイナク(Moynaq)という工程です。
これ昨日もそうだったんですが、
ガソリン入れる時、ガソリンスタンドの入り口で乗客全員降ろされちゃうんですけどそういうルールなんですかね?
でみんなして寒空の下、
ガソリンスタンドの出口で待つ。
よう分かりません。
2時間経過時点でクンギラド到着。
ここにバス停がありましたよ。
(地図の左のオレンジ)
さて、
まもなくモイナクです。
こんな景色です。
ここモイナクはアラル海という、世界で四番目に大きい湖のほとりの街。
だったそうです。
過去形なのは、第二次大戦後のソ連の政策による綿花の大量栽培を追求した結果、この湖の水面が急激に低下してしまったのだそうです。
ひどい時は一晩で数十メートルも湖岸が遠ざかってしまったこともあったそうです。
このため退避が間に合わなかった船がその場に打ち捨てられ、船の墓場と化しているのだと。
と、
Wikipedia先生は仰ってます。
そんな、
かつては漁業で栄えていた、今は荒涼としたゴーストタウンと言われるモイナクです。
ってか、
ゴーストタウンは言い過ぎでしょう。
バスが運行されてる時点で、流石にそんなじゃないだろう、と思ってましたが、
うん、
生活してる人の姿が見えますよ。
さすがにヌクスほどの人はいませんが。
モイナク簡略図。
下のオレンジがバスターミナル。
上の赤が船の墓場と言われる場所です。
バスターミナルから船の墓場まで4.4kmありますが、バスターミナル前(50mほど北あたり)からミニバス(1番)が頻発していました。
これで街の北まで一本で行けます。
で、
まずは宿に来ましたよ。
地図の青ピンです。
Hotel Muynak。
一泊100,000スム≒1400円です。高い。。!!
ただモイナクは宿の選択肢がほぼなさそうなのでもう即決です。
オフシーズンだからか、お客さんは私だけ。
で、
早速行きますアラル海。
なんてたってもう時刻17:00。
まもなく日が暮れるのです。
途中見かけたカフェ。
かつては廃墟と化した映画館だったそうです。
しばし、
なんにもない道を歩いていく。
現れる、アラル海の湖岸線があった場所に立つモニュメント。
モニュメントにはアラル海の変化が描かれてます。
1960年のアラル海。
縮尺変わっちゃったら比較出来んでしょうが!!
なんていうお叱りの声があったのかどうかは知りませんが、奥に真面目な解説がありました。
1960年の図。
北はカザフスタン、
南がウズベキスタン。
モイナクは湖の南西にあるようです。
てかカザフスタン近!
そんな北まで来たのか。。
で、
2008年、2016年がこちら。
あらま!!
これは凄い。
モイナクの街はまったくもって湖岸の街じゃなくなってますね。
そしてWikipediaによると2020年には湖は完全消滅すると言われているそうです。
すんげぇ長文の解説。
先ほどアラル海はかつて世界第4位の大きさの湖だったと書きました。
この解説によると、1位カスピ海、2位スペリオール湖(北アメリカの五大湖の一つ一つ)、ヴィクトリア湖(アフリカ)に続く大きさだったそうです。
最深69m、平均水深16m。
お魚さんが豊富にいて、漁業も大変盛んだったようです。
そのアラル海が干上がり始めてしまったことで、漁業が出来なくなり、10,000人もの人が職を失ったと。
ここには書かれてませんが、Wikipedia曰く、干上がった湖底は砂漠化し、塩分や農薬由来の有害物質を含んだ砂嵐が発生し周辺住民は結核やガンの発症率が高まったそうです。
なるほど。。
ここは凄まじい環境破壊の実例なんですね。
私はただただ他の方がここを訪れている旅日記を見て「まあ綺麗」とホイホイやってきたわけですが、そんな悲しい現実があっただなんて、ちょっと心苦しい。
でも、
「過去に学び、未来を創る、そして今は今を楽しむ。」
この話はしっかりと私の糧にさせていただき、アラル海の今の姿を目に焼き付けていきたいと思いますよ。
ということで、
これが今の、2018年のアラル海です。
ちょっともうだいぶ日が沈み、
私が今立っている小高い丘(かつての岸)が影になっちゃってます。
あの辺に転がってるのが船ですかね。
なんかちょっと、ポジショニングに観光局の恣意を感じます。
枯れ果てていくアラル海を前に「I♡MUINAK」。
もうちょっと良いメッセージは無かったんでしょうか。
で、
この建物もユルタの閉鎖されてました。
冬季休業かしら?
さて、
アラル海の湖底へ参ります。
恣意的に並べられてる船たちはちょっと日陰になっちゃってるのでスキップし、
もうちょい手前にあった大きめの二隻の船がある場所へ。
日の入りです。
覗き込んだら鳥が飛び出てきて一人悲鳴を上げる35歳独身男性。
そんな、船の墓場、でした。
環境破壊、廃墟、健康被害、などなど、
痛ましい言葉ばかりが出てきたこのアラル海でしたが、ここモイナクの街は決してゴーストタウンなんかでは無かったです。
砂漠の湖の近くでは人々が家を建ててましたし、
ミニバスで宿に向かう道中、
道路脇に花を植えているお母さん方がいました。
ここには未来を創っていこうとしている人たちが暮らしています。きっと彼らにはこのモイナクの街のかつての栄華と、これからの栄華が見えているのでしょう。
その姿の方が、私にはグッと来るものがありました。
人間って、強い。
さて。
宿にはカフェ的なスペースがあって、
船の墓場に出かける前におっちゃんに、
「(食べる動作して)??」
と聞いたら
「(ウンウン)」
と頷いてくれたので、
こんなキャプチャを用意して楽しみにしてたのですが、
(訳:どんな料理がありますか?)
レストランに連れてかれました。
(しかも先ほど通ったかつての映画館だったとこ)
このレストラン、宿から徒歩3分です。
わざわざ車出さんでも。
てかウンウンするなや。
あたしゃ宿飯に期待してたんじゃ。
このレストランもメニュー表のメニューがことごとくなく、
ウズベキスタンと言ったらプロフでしょ!のプロフもなく、結局お任せしてみたところ、
すんごい肉々しいの来ました。
ヒャッホーウ!
と食いついたらこれレバーでした。
レバー、嫌いじゃないですが、こんな山盛り食べるのはちょっとつらたんです。あとちょっと家畜臭い匂いが。。
この左に「チャイ」とオーダーしてできた飲み物があるのですが、トルココーヒーばりに濃いいコーヒーでした。
ウズベクのチャイはみんなこうなのかな??
まあここそもそもカラカルパクスタンですし、さらにど田舎ですし、今回はモイナク料理にチャレンジしてみたぞ、ということでお後がよろしいようでございます。
なお帰り道の夜空は格別でした。
何も見えませんか?
クレームはApple社の方までお願いします。
明日はヒヴァという大観光地に移動です。
移動だけで一日終わるかも。
にしても、
THE観光地、久々!
本日も誠にラフマーット、でございました。
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